【考察】ゲームクリエイター・ゲーム業界人のネクストキャリア(40歳超えたら居場所なし)
ゲーム業界には様々なゲームクリエイターがいます。
裏方を支える無名なクリエイターから
そのクリエイターがゲームを作ったことがブランドとなり
ゲームの売り上げに影響するようなクリエイターまで。
そして、自称クリエイターも存在します。
クリエイターに限らずゲーム業界にはさまざまな仕事があります。
営業、宣伝、マーケティング、SNS担当・・・・
彼らも人間ですから歳をとります。そして老いていきます。
歳をとって老いた時、彼らの人生、キャリアはその後、どうなのか?
考えたことはありますか?
今ゲーム業界で働いている人なら
50歳、60歳、70歳の自分をイメージしてみてください。
あなたは、その時、どんな人生を歩んでいますか?
ファミコンが発売されたのは1983年ですから、
ファミコンをゲームクリエイターの起源と設定するならば、まだ40年も経っていない若い業界です。
映画とか音楽とかそういった業界と比べれば、まだ始まったばかりの業界なのです。
実際に筆者も20年以上、ゲーム業界で働いてきましたが
今回はゲームクリエイターやゲーム業界人のキャリアについてありのままにお話をしたいと思います。
そして近年、ニュースを賑やかしている有名ゲームクリエイターの独立や転職といったところにも踏み込んで話をします。
ちょっと刺激的な内容も含まれていますが
ゲーム業界で働くなら、いずれ遭遇する6つの避けられない運命についてお話をしたいと思います。
ゲーム業界のキャリアプランにおける6つの事実
①世の中の約53%の人は仕事の目的とは「お金を稼ぐこと」である
内閣府の世論調査があります。(参照元)
仕事につき、働く目的として53.4%の人が「お金のために働く」とそうです。
まず大前提として全ての人間の半分は夢とか希望とか
そういった事はどうでもよくて
「毎日を生きていくため」に働いているという事実があります。
つまり、ゲーム会社で働いている人が必ずしもゲームが好きということはなく
むしろゲームなんてやったことがないけど、お金のために働いている人がたくさんいます。
ゲームクリエイターを自称している人
ゲーム業界人であることをアピールしている人
実際にゲーム業界で働いている人の半分以上は
正直なところゲームなんてものに興味もないし、人生をかけていません。
これが1つ目の事実です。
実際のところゲーム会社で長年働いていると、ちゃんとゲームを遊んで、ゲームのことを知っていて、ゲームユーザー視点で物事が語れる経営者は稀です。
むしろ、殆どの経営者はゲームについて語れないし、ゲームユーザー視点は持っていません。
また、現場においても本当にゲーム好きな人は少数派です。
ゲーム会社に正社員として入社した人は、実はゲームがそれほど好きではなく
むしろ派遣や契約社員、アルバイトとして働いている人がゲーム好きだったりします。
実際にゲーム会社で働いていると不思議な現象を何度も目にします。
ゲームが好き!ゲーム業界をなんとかしたい!
といっていた人が、ある日、ゲームとは全然違う業界に躊躇なく転職するわけです。
彼らはゲーム業界にこだわりなく
お金がもらえる場所を選んで転職していきます。
このような傾向はスマホゲームやIT系出身のゲーム会社に多い傾向にあるのですが
昔から家庭用ゲームを作っていたゲーム会社もみんながゲーム好きかというと
本当にゲーム好きな人は少数なのです。
これは、本気で命を削ってゲーム開発をしているゲームクリエイターには、耐えられない話です。
この意識のギャップがゲーム会社内での開発とそれ以外の部門におけるコミュニケーションに影響を与えているのは事実です。
②ゲーム業界におけるキャリアについて誰も語ろうとしない
そもそも、今回のテーマである「ゲーム業界におけるキャリア」について
ゲーム業界内では、ほぼ語られる事がありません。
なぜならゲーム業界で働いている本人が明確なキャリアや夢を持っていない人が多く
「ただ毎日を生きるために働いているだけ」
という人も多いのです。
昔はそうではなかったのですが、現代のゲーム会社は大手企業の一つに過ぎません。
結果を出し、認められて昇進していくといった
ただのサラリーマン以外の何者でもないわけです。
③ゲームクリエイター、ゲーム業界人の多くは同業他社への転職が多いけど成功例は少ない
新興スマホゲーム会社だと、ゲーム業界にこだわりはなく別業界に転職していく人は多いです。
なぜなら大手スマホゲーム会社でも
ゲーム会社から転職してきた人はむしろ少ないくらいですから
別に次の会社はゲーム会社である必要もないわけです。
一方でゲームクリエイターや、本気でゲームに対して愛や夢を持っているゲーム業界人の多くは同業他社に転職する人も多いです。
実際に転職すると給料もアップしたりするので
家庭用ゲームからスマホ系ゲーム会社や
近年では中国系ゲーム会社への転職は大幅な給料アップが目指せるからです。
お金だけでなく、もちろん仕事環境や役職権限なども踏まえて検討した上で転職するわけですが
そうやって転職したところで実際に成功している人は多くありません。
厳密には給料もアップして、要職について権限も手に入れて成功したように見えるかもしれませんが実際のところ、ゲームクリエイターであるならば自分の作りたいゲームを作れているのか?
というと、そうではないケースの方が多いのです。
でも給料はアップして生活は楽になっている状況はあるので
実はゲームに対する愛とか夢とか語っていた自分自身は偽りの姿であり、ただお金が欲しかっただけである、という自分の本音に気づくわけです。
その結果、本当にゲームを愛していたり夢を持っている人なら悩み病んでしまうかもしれません。
④ゲーム業界人はある日、突然いなくなってしまうし、誰もその先を知らない
最近は45歳定年制みたいなニュースが世の中を騒がしていますが
ゲーム会社でもそれに近いことが結構あります。
大々的に早期退職を実施する会社もありますが、こっそり退職金を上乗せして退職を促す会社もあります。
「今辞めればこれだけ退職金を出すから」
と言われれば、残りのマンションローンと計算して退職金目当てで退職する人もいます。実際に45歳定年制かどうかはわかりませんが、それに近い年齢になると、どんどん人がいなくなる会社もあります。
スマホ系ゲーム会社はまだ従業員が若いので40代以上の人も少ないでしょうし
むしろ40代の経験豊かな人材を採用しているスマホ系ゲーム会社もありますから
スマホ系ゲーム会社で働いているとあまり実感がないかもしれませんが
歴史ある年齢層の高いゲーム会社では、どんどん人が辞めていきます。
そんな辞めて行った人がどうなったのか?誰も知らないし、運よく残った人からすれば興味もないわけです。実際に歴史あるゲーム会社でも40代50代の従業員比率が極端に少ない会社もあります。
⑤ゲーム会社に雇われ働いても生み出したものは自分のものにならない
筆者も20年以上ゲーム業界で働いてきましたが、10年目を過ぎた頃からわかってきたことがあります。
それは、
どんなに働いて結果を出して、新しいゲームを生み出しても自分のモノにはならないし
その結果、会社から評価されても僅かなお金だけだし
結果的に自分が考えて生み出したものは(例えばゲームやキャラクターなど)
会社のオーナーのものになるという事実です。
これは会社員だから仕方ないのですが、自分の子供のように生み出したものは
会社を退職すれば一切触れることができない他人の所有物になるわけです。
この感覚を知ってしまうと
我々は僅かなお金と引き換えに、自分の人生を無駄にしているという事実に気づきます。
例えば有名なゲームを作ったゲームクリエイターがいるとしましょう。
でも彼はゲーム会社から雇われている会社員であり
自分が命を削って生み出したゲームやキャラクターは会社の所有物であり
強いて言えば会社の株式を持っているオーナーのものになります。
あなたが辞めた後に、そのゲームやキャラクターを煮るなり焼くなり
どうすかはオーナーの判断か、もしくはオーナーから権限を委譲された人物の判断に委ねられるのです。
⑥ゲーム会社のオーナーで本当にゲームを愛している人はごく僅かである
実際にゲーム会社のオーナーで本当にゲームが好きで愛している人はどれだけいるのか?
となると、実際はかなり少ないかもしれません。
多くのオーナーはあくまでもビジネスとしてお金儲けの手段としてゲーム事業をやっています。
中には非ゲーム事業に投資するためにゲーム事業でお金を稼いでいる会社もあります。ゲームで稼いだお金はゲームに還元されず、赤字垂れ流しの異業種に投資されて、結果、その投資は失敗するわけです。
ある意味、ビジネスなのですから
そして我々は雇われの会社員なのですから
これは仕方ないことなのかもしれませんが
でも夢や希望を持っているクリエイターやゲーム業界人がいるとしたら、これほど耐えられないことはないのです。
年齢を重ねることで自分で独立しなければ夢が叶わない現実を知る
その結果、
自分で本当にやりたいことをやるには「雇われの身」ではなく
自分で独立して会社を作って
自分で作ったものは自分で100%コントロールできる状態を作らない限り
永遠にこのモヤモヤした人生を送ってしまうという「事実」を知ることになります。
この「事実」はずっと前から存在していて、既に多くの人は気づきながらも、それを実行できず老いて死んでいったわけですが、ここに年齢を重ねることでようやく知ることになります。
そして転職して、いかに権限を委譲されたとしても
結果的に「雇われの身」であることは変わらず、夢や希望は実現できないという事実にも早かれ遅かれ気づきます。
でも、優秀なゲームクリエイターが
会社経営においても優秀なのか?というと多くの場合、そうでないケースが多くてうまくいかないのです。
まとめ
実は今回の話は別にゲームクリエイター、ゲーム業界人に限った話ではなく
あらゆる業界において
もし、本気で自分のキャリアを考えるならば、いかに早く「雇われの身」を脱出するか?
それが重要になってきます。
そして年齢を重ねることで「お金」は重要ではなく
最低限生きていける「お金」があれば十分であり
それ以上に人生を賭けて叶えたい夢を叶えられない現状に絶望し
残された人生の時間の少なさに絶望する瞬間がきます。
もちろん短期的には経験を積んだりスキルアップのための転職はOKです。
でも最終目標は自分でコントロールできる環境を手に入れることであると断言します。
特にゲーム業界で、本気で自分のゲームを作りたい!自分で世界を動かしたい!
そんな夢を持っている人であるならば
給料は下がっても、まずは独立を目指すべきです。
安易に目先の給料アップとか権限とか、甘い誘いに惑わされている限り、本当に叶えたいことは叶えることができません。
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